Googleマップに対応したスマホやタブレットの普及でカーナビの市場が縮小しているとのことである.もはや,カーナビ(専用機)が提供する機能が一般ユーザの要求を超えていて,もはや過剰であることがわかる.

 Googleマップに怯えるカーナビ…スマホ・タブレット普及で市場「3割減」へ

私はインプレッサWRX GC-8という車にのっていたことがある.発売されたのは90年代で,まだカーナビが一般的ではないころの車である.もちろん,カーナビなんてものは車に付いていなかった.車を買った直後は外付けのカーナビが必要かな,などと考えていたのだが,ふと思い立ってiPhoneでカーナビの変わりができないかと調べたところ,それなりにアプリが出てきたので,試しに一つ使ってやろうと思って使い始めたら,これが思いの外便利で,そのまま使い続けることになった.結局,車を売るまでカーナビを買うこともなく過ごせてしまった.

当時,iPhoneの唯一の弱点は画面の小ささだなぁ,などと思っていたのだけど,最近は画面サイズが大きい「タブレット(私はnexus7を愛用している)」も普及してきたので,いよいよカーナビは要らないなぁと思えるようになった.また,サービス面ではGoogleマップの進化が著しい.ガソリンスタンドなどの施設の表示はもちろんのこと,渋滞情報まで表示するようになっており,加えて,音声案内までしてくれる.単にナビしてもらうだけなら十分すぎる精度で機能が提供されているといえる.

となると,大衆ユーザはいよいよカーナビ(専用機)を買う必要性が無くなってきてしまった.カーナビよりも車用のスマホ・タブレットマウントを売った方がビジネスになる時代がくるのかもしれない.

とはいえ,その便利さがまだまだ大部分の人々に理解されていないし,少し使いこなすにはITリテラシが求められるので,普及するにはもう少し時間がかかるだろう.また,車と完全に一体となった高性能なカーナビは,一部のハイエンドな顧客に歓迎されて今後も売れ続けるとは思う.しかしそれは持続的イノベーションであるから,遠くない将来にカーナビ市場は破壊的イノベーションによって大部分が駆逐されることは間違い無いだろう.

 

Google Nexus 7 Wi-Fiモデル 16GB

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