機会があって、ライフネット生命会長の出口さんの、リーダーシップに関するお話を聞くことができたのでご紹介いたします。名言がたくさんで、読み返すだけでもパワーがもらえます。

リーダーシップとは

リーダーシップとは、基本的には強い想いを持つ力である。それに加えて、チームに想いを共感してもらえる共感力。八方美人になると誰にも共感されない.ぶれないこと,想いに矛盾が無いことがまず大事。最後に、チームの中で弱った人を見つけて引っ張りあげてやれる能力があると良い。しかし、これらの能力を一人で身に付けるのは難しい。だからこそチーム全体で補い合うと良い。リーダーシップとはリーダーのみに求めてはならない。

リーダーはため息をつかず、グチを言わず、いつも元気に振る舞うことが大事。誰だって暗い顔をしている上司を見て、あんな上司になりたい!とは思わない。上が楽しく仕事をしていれば、自然と下の人は上を目指すようになる。

人を動かす

人に動いてもらう条件は、第一にその人がワクワクできる状況を作ること、第二に,得意なことをやってもらうこと。たとえば、営業がメチャメチャできる人に、事務仕事なんてやらせない。不得意なことを無理にやらせる必要はない。その人の能力を最大限発揮できるようにするべし。ふぁもちろん、本人が望んでいるなら経験させても良い。終身雇用前提であれば、ジョブローテーションは多少役には立つかもしれないが。

普通、ピッチャーのマー君にショートなんてやらせないでしょ?

 ホウレンソウは上司が引き出すモノ

ホウレンソウとは、上司のためにある言葉。ホウレンソウを促し、引き出すのが上司の仕事。報告されるのを机で待っているような上司ではいけない。それと、自分の悪い部分を悪いと言ってくれる下を抱えるべき。そういうことを言える状況を作る。そうじゃないと、ごますりばかりが寄ってくる。しかし、ごますりされていることに、自分で気がつくことは難しい。他人に指摘してもらわないと。

未来を学ぶための教材は過去

未来を学ぶ教材はない。学べるのは過去だけ。ただ、過去を学ぶことで、将来を見通せるようになる。

多様性は一人では学べない

日本の企業の役員は、ほとんど似た人が集まっている。多様性がない。グローバル企業は全然違う人が自然と集まる。そこが強い。多様性は一人では学べないのだから、環境が大事。

競合との差別化をする術は無いと思え

今の時代,時間さえ掛ければ、どんなものでも真似される時代。しかも真似するコストが下がっている。正直,そのようななかで差別化しきるのは現代においては不可能に近い。しかも、差別化を考えると保守的になりがちになる。唯一対抗できるのは誰よりも先にやること。その原動力となるのは、社員のやる気。

成長するには、今を一番楽しむこと

今を一番楽しいと常に感じること。人生を楽しみたければ、過去を振り返らず、他人を羨まないこと。

日本人が保守的なのは戦後世代だけ

長い歴史を見れば,日本人は多くのリスクを取ってきている.リスクを取らないと言われるようになったのは,キャッチアップ型経済,つまり高度経済成長期から.単に社会情勢的にリスクを取らないことがメリットだっただけ.今の若者はリスクを取らない!って怒ってる役員が、実は事なかれ主義だったりする。そんな役員ばかりだったら、リスク取らない方が昇進できるんだって普通に思うでしょう?