社会人になってから書籍を昔よりも買うようになりました.学生の頃は,読み終わらないと本を買わなかったのですが,最近では本が読み終わらなくてもある程度の量を買って,ストックするようにしています.

基本的に,読み終わってから次の本を買うというのは,良い営みだとは思います.特に小説とかは最初から最後まで通読し,ストーリーを追っていくのが楽しいですよね.しかし,実用書や啓蒙本などにおいては,通読してから次を買う,というのが必ずしも良いとはいえないことに気がつきました.もう少し控えめにいうと,その読み方が自分の性に合わないことがあることに気がついた,といった方が良いのですが,とにかく合わないことがあるのです.

著者が本当に伝えたいメッセージは多くない

実用書や啓蒙本というのは,本当に伝えたいメッセージは本の中のせいぜい10%〜30%しかありません.それ以外は,言いたいことを補強するための内容がほとんどであって,著者が本当に伝えたいことそのものではないのです.なので,補足部分については,自分が参考にしたい部分以外は読み飛ばした方が効率が良いといえます.もちろん,必要に応じて本から知識を引き出せるようにマークしておくとかすることは,時間があればやると,より良いと思います.

レベルに合わない本を無理に読むのは非効率

次に,自分のレベルに合わない書籍というものは必ずあります.例えば,読むには自分の基礎知識が足りない本や,今の自分が持てる興味の範囲外にある本などがこれにあたります.こういった本は無理に読み進めても効率が悪いですし,何より自分にとってストレスになってしまいます.下手をすると本を読むこと自体に抵抗感がでてしまう可能性すらあります.

なので,レベルの合わない本については,とりあえず読むことを止めて,寝かせておきましょう.そして,しばらく他の本を読んだりして知識を深めたり,興味の幅を拡げたりします.すると,諦めた本に再び興味がでてきたりするので,そうなったときに改めて本を読みなおすと,とても興味を持って楽しく読めるようになったりします.このように,自分の成長や状況に合わせて本を読んでいくと,効率良く本から学ぶことができます.

本を読むことは「手段」であることを忘れない

本を読むことは,自分が知識を得るための手段であって,読むこと自体は目的ではありません.なので,自分の目的を達成しやすくなるように,その読み方は柔軟に変えていくことをオススメします.せっかく自分の時間を使うのですから,楽しく読めるように心がけましょう.