先手を打てずに後手後手になって、後でギリギリになって苦労することは多いですよね。たとえば、締め切りが近づくにつれて焦り始めて、徹夜とかも厭わずに頑張り、締めにきりに無理やり間に合わせたりとか。そんなことをやった後は、ぐったりしてせっかくの土日を潰す、なんてこともありますね。

ある意味、短時間で効率良くタスクをこなしているので悪くないようにも思えますが、実は、余計な作業が増えていたりして、効率はそんなに良くないことがあったりします。

たとえば後手に回ることで、余計なタスクが増える例として、ギリギリまでホテルの予約をしないことで、本来取ろうと思っていたホテルがとれない、とかがあります。そうすると、他のホテルを探すという、本来無かった手間が増えるわけです。なので、作業そのものは短時間では終わっているかもしれませんが、そもそもの作業量が本来よりも増えているのです。

逆に、計画通りに作っていたものの状況が変わって、作っていたものがだめになることもあります。先手を打ったことが裏目に出たようにも見えます。しかしこの場合、基本的には先手を打つためのコストの掛け方を誤ったと考えられます。作るコストよりも、調査のコストを厚めにしておけば、状況の変化を読める可能性が高まったでしょう。もしくは、まずは作らなくて良い、と判断できたかもしれません。

このように、先手を打つ場合は、ただ行動するだけでなく、いかに先を読むか、そして読んだ上で素早く行動に移すことが重要です。読みすぎて動きが鈍るのも、読まずに後手に回るのも良くありません。読みと行動のバランスが大切です。

もちろん、完璧に先を読むことは難しいですが、確率はあげられます。そのために、まずは自分のタスクと、それをいつまでに終える必要があるのかを把握することは基本です。そして、いつ仕事のピークが来るのか、重なりそうなタスクはあるか、他の仕事に影響があるようなものは何かなどを見極めます。その上で、優先してやらなければならないものは何かを決めていくことが大事てす。そうすることで、先読みしやすい状況と、素早く行動に移す体勢をつくることができます。

先手を打つための体勢を管理することにも、もちろんコストは掛かりますが、投資対効果は十分に良いですので、時間と労力の投資をお勧めします。