大学生が就職活動で,学問を修めたと誇れないことを嘆いているブログ記事を見たけど,大学生はもっと大学で勉強したこと自体を誇っても良いと思う.

学生さんは、何故「自分たちがやってきた学問」について誇れないのだろうか

私は,中学を卒業してからずっと工学系の道を突き進んでいるので,就活の時に何を学んだか・身につけたかという答えに対して,比較的真面目に「専門性」と答えていた人間である.しかし.回りの同級生などを見渡してみると,たとえ工学部でも専門性や学問を全面に押し出す学生は,本当に研究で成果を挙げている人か,もしくは学業と関係無くプログラミングとか物づくりしている人に限られていた.おそらく,文学部ではもっと専門性と答える学生は少ないだろう.

私見として,現在の大学の講義を受けているだけでは,社会に出ても自慢できる専門性が身につくことはほとんどないように思う(専門性を身につけるための学部,例えば医学部とかでない限り).専門性を身につけるための場所というよりは,「自学自習」のやり方を学ぶことができる場であると捉えた方が良い気がしている.もう少し詳しく言うと,現状自分に足りない知識領域を把握して,学ぶべき適切な分野を調査し,どのように学ぶかを選択できるようになる能力である.こういった能力を鍛えられた人は,卒業時に専門性が高く無かったとしても,社会で学び続け,成長し続けることができる.

なので,大学生は適切な講義を選択し,講義を受講し,真面目にレポートを書き上げたその経験をもっと誇っても良いと思う.とくに工学部の学生などは真面目にやっている割にそこを価値として見い出せていない人も多いので,少しもったいないなと思うことも多い.ぜひ自分が大学で学んだ経験を誇って欲しい.