ひょんなことから、函館にあるはこだて未来大学を見学することができました。あまり大きくない建物なのですが、空間を上手に使った建造物で、とても魅力的な空間でした。

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大学の建物は傾斜地の上に立っているので、一番高いところで五階、低いところで三階という、不思議なつくりになっています。
特徴は、一番広いところでは、一階から五階まで吹き抜けの場所があり、また仕切る壁もなく、背丈より低いパーテーションのみで構成されています。そして、その吹き抜けのスペースは全面ガラス張りで外と隔てられています。そのため、驚異的な開放感が提供されており、空間内の端に人がいたとして、反対の端からでも人がいることを容易に認識できるほどです。空間が広すぎるために空調が効きにくいのは難点ですが、それ以外はとても快適な空間です。

その他の場所も基本はオープンスペースが多く、食堂などへの動線が工夫されているので、人同士が混じり合いやすい創りになっています。ただ逆に、研究に集中したい人のために、個人でこもれるような、こじんまりしたスペースも用意されています。オープンとクローズのバランスが上手くとれた作りになっているといえます。

環境なんて根性のない奴がいうだけ、勉強ができれば何でもいいだろう、という方もいますがそれは違います。環境は人やグループのパフォーマンスに対して、良い方向にも、悪い方向にも大きな影響を与えます。そうでなければ、東大は東京の一等地にキャンパスを持たないでしょう。他方で、リビングに調度の良いソファやテーブルを置く人がいなくならないわけです。結局、何をするかによって、最適な環境(空間)は変わるのです。

はこだて未来大学のキャンパスは、そのような、ある種あたりまえのことだけど、疎かにしがちな環境の大切さ、というものを思い出させてくれる、素晴らしいキャンパスでした。