空間のデザインというのは,目的に応じて適切に行わなければ逆効果になる可能性が高いのです.今回紹介する記事では,オープンなオフィスは,従業員に対して悪影響を与えるという結果が出ていることを伝えているけど,これはどういった目的で従業員が使うかに依る,といえるでしょう.
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例えば,コミュニケーションを活性化しなければならない仕事であればオープンオフィスにした方が良いです.逆に,研究者などで個人ワークの時間が非常に重要になる職種においては,クローズドなオフィスを与えた方が良いといえます.
また,オープンにコミュニケーションをさせたいといっても,無理に個人のデスクをオープンにする必要はありません.個人用のクローズな空間をベースとして,人の動線にオープンなコミュニケーションスペースを上手く配置すると,クローズな空間とオープンな空間とを上手く共存させることも可能となります.ただ,単に配置すればよいだけでなく,オープンな空間が魅力的で心地の良い空間である,ということが大前提です.
自分も頑張って社内に新しいオープンディスカッションスペースを作ったりしてきたので,こういった空間のデザインにはとても興味がありますし,色んな人に重要性を伝えてきました.しかし,古い研究者などは個人ワークに慣れていて,彼らにはオープンスペースの重要性とかが理解されなくて苦労していたりします.なので,目的に合わせた空間デザインの重要性を,少しでも多くの人に認識してもらえたら良いなと思っています.
今回の記事で,空間のデザインに少しでも興味を持った方は,まずは自分の身の回りから,自分の目的に合わせて空間をリデザインすることから始めてはいかがでしょうか.手始めに片付けをちょっと工夫するだけでも,生活の質や効率は必ず良くなります.例えば,自分の目的毎の動線に使うものを配置する,よく使うものは見える場所に置くとか,1ステップで取り出せるようにするとか,そういった細かいところから始めてはいかがでしょうか.きっと片付けの手間以上のメリットが得られますよ.
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