いまだに手書きの履歴書が良いという採用担当者がいるという。時代遅れも甚だしいと思うのだが、その理由を考えてみる。

履歴書はやっぱり手書きが有利? 新卒採用の都市伝説 – Biz 誠

手書きよりも質問の質

筆跡をみれば、本気度がわかるとか、人がわかるなどという人がいる。しかし、なぜそんなハイコンテキストな部分で人材の善し悪しを判断しようとするのだろうか。そんな特殊技能に頼るよりも、適切な質問数を増やした方が、より多くのことを容易に理解できる。また、本気度をみたいという場合も同様である。手書きかどうかで測るよりも、アピールできる機会を増やしてあげたほうが本気の人にとっては嬉しい。逆に、コピペできないような他社にない御社ならではの質問を増やせれば、とりあえず出願しとこう、みたいな人を避けることができる。

手書きの履歴書は、記述する作業自体が大変だし、読む側も読みにくい。もはや、みんなが活字で文章を書くことが苦にならない今の時代においては誰のためのデザインともいえない。また、複数用意する質問の意図をきちんと定義しておけば、筆跡で人材を判断するという技能を持たない人でも十分に判断できる。筆跡で判断するよりもはるかに安定した評価が可能になる。さらに、デジタルであれば、良くあるフレーズをコピペしたかどうかも、検索エンジンに放り込めばすぐにチェックできる。

手書きよりもフリーフォーマット

私見だが、手書きを推奨するぐらいなら、いっそのことフリーフォーマットにしたら良いと考えている。ビジネスで使う書類は、文字だけでなくグラフや図などをいれて作り上げるものが多い。なので、パワーポイントなり何なりを使って、視覚的に訴えかける、良い資料を作れる人材の方が重宝するはずだ。資料の作り込み具合で本気度だって測れるだろう.

就活生も出願先をよく考えよう

就活生も時代にそぐわない古いやり方にしがみつくような会社は、最初から切り捨ててしまったらどうだろうか。そのような会社は時代の変化についていけるだろうか、また、あなたが十分な実力を発揮するまで良い会社でいつづけるだろうか?

もちろん、全ての状況において手書きが悪いとは思っていない。しかし、就職における履歴書については、書き手と読み手のことを考えれば、手書きよりも優先すべき項目がいくらでもあるということだ。慣習だから、ではなく、誰のためのデザインなのか、それは常によく考えておくことが大切である。

 

内定の常識 就職活動前に知っておきたかった52のこと

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