多くのドラマが録画で見る時代になっており、見たい番組があるから!といってテレビの前に座る時代は終わりつつある。

朝日新聞デジタル:「ドラマは録画」くっきり 再生率が視聴率上回る例も – カルチャー

CMは見てもらえない

そのような中で、いまだに放送業界は録画機器に対して規制することを当然のように思っている(ダビング10-wikipedia)。この理由は著作権の保護となっているが、要するにCMから得られる広告料が重要なのである。録画が増えてくると広告をスキップされる可能性が高くなるため、広告を出す意味を問いたくなるのは当然だろう。加えて、最近では、インターネット広告などの台頭によってテレビCMのプレミア感が大幅に薄れた。そのため、価格は下落し、広告枠すら埋まらない状況になってきた。結果としてテレビショッピングや番組内で別番組の宣伝をする、CM枠で番組を宣伝する、などが増えている。

CMの戦略を変えるべき

私はCMと番組とを分けて放送する時代は終わったと考えている。それよりは、インターネット動画(たとえばyoutube)のように、番組内に広告枠を増やすほうが良い。これによって、CMをスキップすることはできなくなるし、番組のファンなどはCM枠が邪魔で耐えられずにDVDやBDを買い求めるようになるだろう。

さらに言えば、家電業界には新しいCMの表示方法に対応したTVを作ってもらうと良い。例えば、CMを字幕と同じように表示し、操作をすることで一定時間広告を消すことができるようなシステムを組み込むと良い。そうすれば、ただ単に表示するだけでなく、広告が見たければその場で見られるような、より自然なインタラクションができる広告にできる。

放送は見る人のためにある

放送業界を維持するために、収益が重要なのは間違いない。しかし、収益の源は「視聴者が見てくれること」なのであって、広告料はその副産物でしかない。つまり、視聴者が見てくれること、見たいと思うものをそもそも提供しなければ、どんなことをしても満足に収益を得ることは難しいだろう。それどころか、huluのような破壊的なビジネスにシェアを奪われ、衰退することになる。

儲かっている業界ほど変化すべき

放送業界に限らず、一度エコシステムを上手く構築できてしまった組織は変化を拒むようになる。ゆえに、直接の顧客だけでなく、時代によって変化する人々の振る舞いをよく観察し、自分達が変わるタイミングを見逃さないようすることが重要である。しかし、それは時代に合わせてベンチャーを立ち上げるよりもタフであるから、自分の労力を会社を変えることに使うか、自分が外に飛び出すことに使うかは、よく考えたいところである。

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