Google Readerが公開されたときから、私はGoogle Readerをずっと使ってきた。そのGogle Readerが7月でサービスを終了するとのことなので、RSSの長所・短所を振り返りながら、これからの情報収集について考えたい。
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Google ReaderとはRSSリーダの一種であり、RSS(Feed)とはウェブ上の情報をコンピュータが処理しやすい形で記述するための言語である。RSSによって、コンピュータが自動的に記事を収集したり、既読管理をしたり、アプリ側で記事の見た目を成形したりといったことができるようになった。つまり、気に入ったRSSのURLを登録するだけで、自分の代わりにRSSリーダが様々な場所に散らばっている記事を集約し、更新を知らせてくれるので、ユーザは受動的にウェブ上の情報を取得できるようになったのである。
一方、RSSの登録・管理はユーザ自身がする必要がある。例えば、登録したRSSの配信内容が趣味趣向と合わなくなった場合などには、自分でRSSの登録を解除したり、新たなRSS配信先を見つけたりといった作業を求められる。このRSSの登録・管理が煩雑であるため、登録先を絞りすぎて情報の幅が狭くなったり、自分に合わない記事が大量に積まれたりして、結局読まなくなるユーザも多い。
また、RSSは記事単位ではなく、URL単位での情報収集なので、あるURLから取得される記事は全て同じ重みになる。ゆえに、自分が読みたいと思う記事の比率がどうしても下がる傾向にある。
そういった煩雑さもあって、RSSリーダよりもキュレーションサービス、つまり自分の趣味趣向に合わせて、自動的にお届けする情報を決めるサービス、が注目されるようになった。これにより、RSSのような登録・管理が必要なくなり、気軽に情報を取得できるようになる。また、URL単位ではなく記事単位で情報を取得するので、よりユーザが読みたいと思う記事の占める割合を高められる。
単位時間あたりに、人が読める情報には限りがあるから、キュレーションサービスによって読むべき記事が自動的に選定・取得されることには非常に魅力的である。
とはいえ、RSSリーダによって一元化できた情報収集源を、キュレーションサービスなどによって、また分断されることは避けるべきだ。むしろ、各種キュレーションサービスやFacebookなどのSNSが、統一的な配信フォーマットとしてRSS(もしくはAtomなど)をより活用する方が良い。もちろん、サービサーとしては囲い込みをしたいので、簡単にはそういったことはしてくれないと思うけど、ユーザのためを考えれば統一的に情報を扱えた方が明らかに便利である。そう考えると、今後も配信フォーマットの標準化の流れ(RSSやAtomなど)は続くことを期待したい。
近い将来にキュレーションサービスの流行が一段落した後、情報収集源を一元化したいというニーズが再び強くなるだろう。そして、その時にSNSやキュレーションサービスから配信される情報を、統合的に取得・管理するようなアグリゲーションアプリが流行りそうな気がしている(むしろ、誰かに開発して欲しい)。こういった流行の繰り返しが、情報収集手段の質を高め続けてくれることを強く期待している。
また、その一時代を築いてくれたGoogle Readerには大変感謝したい。# 他者の息を絶え絶えにした割に突然終わることに不満は感じるけども。
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