一般的に、人は少しでもストレスの少ない生活をしたいと思うことが多いです。確かに心地の良いよい日々は、自分の心身に平安をもたらします。しかし、ストレスの無い、心地よい日々にはある種注意が必要です。

というのも、ストレスのない心地の良い日々は、刺激が少ない日々であると言い換えられるからです。例外的に、常に刺激がある日々の方がストレスにならない人もいますが、通常は人の生理的に、刺激が多い方がストレスは強くなります。

さて、刺激が少ないということは、自分が得られる新たなインプットが少ないということです。つまり、ストレスのない心地の良い状態というのは、成長しにくい状態といえます。別に成長しなくてよいから心地よい環境にいたい、と考える方もいますが、そんな甘い話ではありません。

というのも、今の時代、外的な環境は目まぐるしく変化していくので、現時点では心地よくても、何もしなければあっという間に環境が変化します。つまり、あっという間に心地の良い状態が去ってしまうのです。

ですので、常に適度な刺激を受けて、自分の心地良いと思う範囲(コンフォートゾーン)を広げる、もしくは変化させることが大事になります。

ただ、何でも刺激を受ければ良いというわけではありません。あまり過剰な刺激を受けてしまうと、人はパニック状態に陥り、パフォーマンスが著しく低下します。自分にちょうど良い刺激が大事です。感覚としては、やったことないから少し不安だな、ぐらいが感覚としては良いです。理想は、やったことないけど楽しそう、やってみたい!となることです。そういう状態になれれば、常に自分を新しい刺激がある場所に導くことができますし、その際の不要なストレスも低減できます。

容易なことではないですが、心地よい状態から一歩出て少しずつ成長することが、結果として心地よさを継続的に得るために重要なことなのです。