毎年受けているTOEICのスコアがようやっと800を超えました.英語力としてはまだまだですが,どんなことをして英語力を鍛えているかをご紹介します.

1.とにかく聞く

私はTEDが大好きで,平均すると毎日一本以上見ている感じです.TEDでは最新の研究や取り組みを,技術,教育,ビジネス,アートなど幅広いテーマで著名な方が発表してくれます.単に見るだけでも,とても刺激になるコンテンツでオススメです.

コンテンツだけでもすごく面白いのですが,話者は基本英語で話すので,良い英語に触れる機会にもなります.しかも,ボランティアで字幕が付けてくれる方がいるので,日本語で楽に内容が覚えられますし,英語字幕に切り替えれば,シャドーイングなどもできます.無料のコンテンツで,ここまで内容自体が面白く,さらに字幕も充実しているものはなかなかないでしょう.ヒアリングのトレーニングにはかなり強力なツールであるといえます.

2.とにかく書く

研究職という職業柄,英論文を書く機会があるので,英論文を書くことを通じて,ライティングが鍛えられました.まず自分で英文を書く,機械翻訳で日本語にする,まともな日本語になるまで英文を直す,を繰り返します.最近だとGingerなんかも良いですね.その後で,きちっとプロの英文添削にかけて修正してもらい,自分の間違いを振り返っていきました.

ライティングの訓練としては正攻法とはいえませんが,基本的な文法や時勢の一致,冠詞についてはだいぶ鍛えられました.ただし,論文作成では,あまり一般的な語彙やイディオムは増えませんので,それらについては対策が必要だと考えています.

3.とにかく話す

運良く部署に英語圏の留学生がきていたので,とにかく時間を作って雑談を仕掛けて,英語を話す機会を増やしました.おかげで拙い英語でも話すことの度胸がつきました.意識が高い人には鼻で笑われるようなレベルですが,実用上度胸がついたことは大きいです.

まず日常会話程度なら,物怖じしなくなりました.わからなくても何回も聞き直していれば,言い直してくれたりするので,大体なんとかなることを学びました.最近は,大学でも留学生は結構いるので,物怖じせずに行けば話すチャンスは結構手に入るのではないでしょうか.

個人的にある程度話すようになって気付いたのは,スピーキングはTOEICの点数にはあんまり響かない気がします.TOEICだけに限定すれば,聞く書くがあれば良くて,話すのはイラナイです.しかし,言語というのは自分が話せるようになると,同時に聞き取りやすくもなるので,間接的にヒアリングに効くことは間違いないでしょう.

4.そこまでやって,どうなった?

リーディングに関しては,ニュースならだいたい辞書なしで大まかな内容は理解できるようになりました.また,自分の専門分野の論文なら,語彙や表現が偏るので,かなりスピーディに概要の理解が可能です.ただし,細かい理解には辞書が必要ですし,専門を少しでも外れると途端に読めなくなります

ヒアリングについては,相手が気を遣ってくれている雑談であれば大丈夫です.また,Appleのkeynoteなど,分かりやすいプレゼンテーションも字幕なしでいけます.ただし,映画などは字幕なしで,正しく理解するのは難しいです.これは,トレーニングの仕方というよりは,学術系と映画とで,語彙や表現が大きく異なるためだと思います.

スピーキングは,雑談は問題なくできますし,専門分野の議論も資料を使えば可能です.ただし,語彙がかなり偏っているので,政治など少し知識が必要なものは難しいですし,資料なしで専門分野の議論をする際も語彙が出てこなくてつらいことが多いです.

総合すると,スコアの割にそこそこ使えるかな,といったところです.ただし,本気の議論をするには圧倒的に語彙も表現も不足していますので,今後も精進が必要です.

とりあえず,来年は800後半を目指して英語力を鍛えたいと思います.