自分が好きなことについて情報収集するとか、他の人が楽しむ様子とかを見ると、自分の気持ちが高揚したり、ストレスが発散できます。しかし、それらの自分をアゲてくれる要素も、とりすぎには注意が必要です。

情報を得るということは、自分に対する入力を増やすことになります。逆に、出力を増やすのは、自分で手足を動かして、何かを成すことにです。この二つのバランスが取れていないと、精神的に辛くなっていきます。

食事で例えるとわかりやすいです。食べ過ぎで苦しくなり、動きが取れない状態は、インプットが多すぎです。他方で、何も食べていなくて、腹ペコなのに動き続けなければいけない状態は、アウトプットが多すぎです。単純ですね。

情報と食事は同じか?と言われると、そんなことはありません。食事と情報の大きな違いは、物理的な制約の有り無しです。情報には物理的な制約が無いので、情報を摂取しなかったからと言って死ぬわけではありませんし、情報を摂取しすぎてお腹が痛くなったりもしません。

これは、言い換えれば、過不足がとても見えにくいといえます。良い情報を摂取しすぎても気づかないのです。そして、習慣として情報を摂り続けてしまい、いつしか精神的に辛くなっていきます。例えば、凄く勢力的に勉強や仕事をしている人のSNSを見てテンションは上がるけど、同時に焦りや不安、嫉妬などを感じるようになる、などです。酷い状態になると、自分のできなさ、やってなさを自虐するようにすらなってしまいます。

そうなる前に、情報の取得を控えて、時間を自分で手足を動かす時間にすることが必要です。少し本を読んでみたり、出かけてみたりと、小さなことでも良いので、やってみたいと思えることに取り組みましょう。それらがアウトプットとなります。

そして、もうひとつ大事なのは、自分のアウトプットを記録し、振り返りをできるようにしておくことが重要です。記録といっても写真一枚とTweet一つ、ぐらいで構いません。仕事であれば、業績評価のためのシートに加えて、評価されなかったけどやったことを記録しておきましょう。なぜならば、会社に評価されなかったとしても、あなたは仕事を通して何かしらのアウトプットをしているからです。

そして、それらの記録を定期的に振り返ることで、適切に自分のアウトプットを認識しやすくなり、インプットとアウトプットとのバランスが取りやすくなります。

情報の取得や自分の行動というものは、形として残りにくいがゆえに、その適切さを確かめるには、自分から能動的に意識することが重要になります。特に、インターネットの時代になってから、世の中の情報はどんどん増えていますので、情報過多になりがちです。いくら自分をアゲてくれる情報だとしても、とりすぎには十分注意しましょう。